銭湯における回数券は、複数回分の入浴料金をあらかじめまとめて支払い、利用するたびに一回分ずつ消化する料金形態です。紙のチケットを一枚ずつ切り離して使用する形式などがあり、定期的に利用する人向けのプランとして取り入れられています。
回数券は、販売する回数や有効期限などを店舗ごとに設定できるため、運営方針に合わせて内容を調整しやすいのが特徴です。
銭湯で紙の回数券が使用されている背景には、特別なシステムが不要な点があります。券を渡し、利用時に一枚ずつ回収するだけで対応できるため、従来の受付方法を大きく変えずに活用できます。
さらに、長く使われてきた方法だからこそスタッフが扱い方を理解しやすく、利用者にも仕組みが伝わりやすいといった特徴があります。こうした扱いやすさから、現在でも紙の回数券を採用している銭湯は少なくありません。
銭湯に回数券を導入するメリットとして、主に以下の3つが挙げられます。
ここでは、それぞれのメリットについて紹介します。
回数券は複数回分の入浴料金をまとめて受け取るため、都度払いだけの場合と比べて一定の売上を先に確保することが可能です。来店者数が日によって変動しても、すでに販売した回数券の分は売上として確保できているため、日々の来店状況だけに左右されにくくなります。
さらに、都度払いに加えて回数券という販売方法を設ければ、売上の入り方を一つに偏らせずに済み、安定した売上基盤をつくれるでしょう。
回数券を利用する顧客は、来店するたびに入浴料を支払う必要がありません。番台では回数券の確認や回収を中心に対応できるため、現金の受け渡しや釣り銭の準備といった支払い業務を減らせます。
特に来店が集中する時間帯では、一人あたりの会計対応が短くなることで受付の流れを整えやすくなります。番台で複数の業務を並行して行っている銭湯にとって、回数券により支払い対応を減らせるのは大きなメリットです。
回数券は購入した時点で複数回の利用を前提とするため、利用者が再び来店するきっかけをつくれます。都度払いでは来店するかどうかを毎回判断しますが、手元に未使用分が残っていれば「次も利用しよう」という動機になりやすいでしょう。
回数券を使い切るまで継続的に来店してもらうことで、一度きりの利用で終わりにくくなり、リピーター獲得にもつなげやすくなります。
銭湯で回数券を導入する際は、いきなり販売を始めるのではなく、目的や内容、利用ルールなどを順番に決めておくことが大切です。事前に運用方法まで整理しておくことで、販売後の混乱を防ぎやすくなるでしょう。
ここでは、以下の流れに沿って回数券の導入方法を解説します。
回数券を活用する際は、まず何を目的に導入するのかを整理することが大切です。目的が曖昧なままでは、回数や価格を決める際にも判断基準が定まりにくくなります。
導入目的を整理するときは現在の利用状況や顧客層を確認し、どのような利用者に回数券を活用してもらいたいのかを明確にしておきましょう。対象となる利用者をイメージできれば、その後の内容や販売方法も検討しやすくなります。
目的を整理したら、一冊あたりの回数や販売価格、通常料金からどの程度割り引くかなど、回数券の具体的な内容を決めます。利用者にとって魅力のある価格にすることは大切ですが、割引幅が大きすぎると収益を圧迫する可能性もあるので注意しなければなりません。
回数や価格を設定する際は、普段の利用頻度や入浴料金とのバランスを確認しながら店舗側にも無理のない内容にすることが肝心です。
回数券の内容を決めた後は、販売場所や利用条件、払い戻しの可否などのルールを整理します。「本人以外も利用できるのか」「他の割引と併用できるのか」といった条件も併せて決めておくと、受付時の判断がしやすくなります。
また、利用者によって案内内容が変わらないよう、スタッフ間でルールを共有しておくことも欠かせません。購入時に条件をわかりやすく伝えられる状態を整えておくことで、利用時のトラブルも防ぎやすくなります。
最後に、回数券を利用するときの受付方法を決めます。紙の回数券であれば、「券を一枚ずつ回収するのか」「切り取りや押印で使用済みを確認するのか」など、受付時の対応を具体的にしておくことが大切です。
それに加え、来店時にどのような順序で確認するのかまで決めておけば、通常の入浴受付と回数券利用の受付を区別しやすくなるでしょう。
紙の回数券は扱いやすい一方で、販売数や利用状況の管理を人の手に頼りやすく、運用が続くほど確認作業が増える傾向があります。特に利用者数が多い銭湯では、日々の受付対応と並行して回数券を管理することが負担になるかもしれません。
ここでは、銭湯で紙の回数券を活用した際の課題を以下の3つに絞って解説します。
紙の回数券は、販売後の利用状況を自動で記録できないため、実際にどの程度使われているのかを把握しにくい点が課題です。販売冊数を台帳やExcelで管理していても、使用された回数まで記録していなければ、残りの利用分を正確に確認することは難しくなります。
そのため、販売した回数券がどの程度使われているのかを確認したい場合は、複数の記録を見比べて判断しなければなりません。販売から利用までを一続きで管理しにくいのは、紙の回数券ならではの負担といえます。
紙の回数券の場合、利用者が持参した券をその場で見ながら残りの枚数や使用済みかどうかを確かめる必要があります。切り取りや押印で管理している場合は、券の状態を一件ずつ見て判断しなければならず、受付に時間がかかってしまうことも少なくありません。
利用者が増えるにつれて確認作業も積み重なるため、番台で対応するスタッフの負担も大きくなります。
紙の回数券は利用者自身が保管するため、紛失や破損が起きる可能性があります。再発行の可否や破損した券の扱いをその都度判断する必要があり、受付側の対応が増える要因になります。
さらに、他人への譲渡や使い回しなど、想定していない利用が発生するケースもあります。こうしたトラブルが起きた場合に個別対応が必要になる点は、紙の回数券ならではの課題です。
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回数券は、販売方法や案内の仕方によって利用されやすさが変わります。銭湯で回数券を効率的に活用するためには、以下のポイントを押さえておくことが大切です。
ここでは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
回数券を販売する際は、通常料金と比べてどの程度お得になるのかをわかりやすく示すことが重要です。販売価格だけを掲示しても利用者がメリットを判断しにくいため、通常料金で同じ回数利用した場合の合計額と比較できる形にすると違いが伝わりやすくなります。
番台や館内掲示など、利用者の目に入りやすい場所で差額を確認できるようにしておけば、回数券を購入するか検討してもらいやすくなるでしょう。
回数券は、利用者が継続利用を意識しやすいタイミングで案内すると効果的です。たとえば、短期間に何度か来店している利用者や定期的に利用している人に案内すれば、自分の利用頻度に合った選択肢として関心を持ってもらいやすくなります。
一律に案内するのではなく、利用状況に応じて声をかけることで、必要性を感じている人へ情報を届けやすくなります。
回数券の利用を促すには、銭湯へ足を運びたくなる情報を継続的に届けることも大切です。季節湯や館内イベントなどを定期的に発信すれば、開催日に合わせて来店を検討してもらいやすくなります。
こうした情報発信が来店のきっかけになれば手元にある回数券の利用が進み、まだ購入していない利用者にとっても回数券を検討する機会になります。販売情報だけでなく、銭湯を利用したくなる情報と組み合わせて発信することがポイントです。
銭湯の回数券をより効率的に運用する方法として、デジタル化するのも選択肢の一つです。紙を使わずに販売や利用状況を管理できる仕組みに切り替えることで、日々の管理負担を抑えながら利用者にとっても購入しやすい環境を整えることができます。
ここでは、デジタル化によって期待できるメリットとして以下の3つを紹介します。
なお、デジタル回数券のメリットに関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。
関連記事:回数券をデジタル化するメリットとは?紙との違いや運用効率を解説
デジタル回数券を活用することで、紙のチケットの印刷や販売数に合わせて在庫を補充するといった作業を減らせます。発行や管理をシステム上で行えるため、紙の保管場所を確保する必要もなく、回数券を販売するための準備を簡素化することが可能です。
さらに、紙の券そのものを扱わないため、保管中の紛失や劣化を気にする必要がないのもメリットの一つです。
デジタル回数券を導入すれば番台での対面販売だけでなく、オンライン上でも回数券を販売できます。利用者はスマートフォンなどからアクセスできるため、来店時に限らず自分の都合に合わせて回数券を購入できます。
販売できる時間帯が広がることで、回数券を求める利用者の機会損失も抑えやすくなるでしょう。
デジタル回数券では、システム上に販売や利用の履歴を蓄積できるため、運用状況を数値で確認しやすくなります。具体的には、「どの時期に購入が増えているのか」「購入後にどの程度利用されているのか」などを把握することが可能です。
こうしたデータをもとに案内方法やキャンペーンの実施時期を見直せば、感覚だけに頼らず施策を検討しやすくなります。回数券を販売して終わりにせず、その後の運営改善に活かせるのはデジタル回数券ならではのメリットです。
銭湯で回数券をデジタル化する際は、購入から利用までをスムーズに進められ、販売後も無理なく管理できる仕組みを整えることが重要です。こうした回数券の販売・運用を支えるのが「LINKET(リンケット)」です。
LINKETでは、LINEと連携したデジタル回数券の発行に対応しており、販売状況や利用状況をオンライン上で管理できます。LINE公式アカウントを通じて利用者へ情報を届けられるため、季節湯やイベントなどの案内にも活用できます。
回数券のデジタル化と併せて利用者との継続的な接点も整えたい場合は、LINKETの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
銭湯で回数券を活用する際は、利用者にとって使いやすい内容に整えるだけでなく、店舗側が無理なく管理できる方法を選ぶことも重要です。販売後の受付や利用状況の確認まで見据えておくことで、回数券を継続的に活用しやすくなります。
紙の回数券による管理に負担を感じている場合は、デジタル化が有効です。販売や利用状況をオンライン上で管理できる他、情報発信にもつなげられるため、より効率的な回数券活用を目指せます。
回数券の管理を効率化しながら利用者との継続的な接点も整えたい場合は、ぜひ一度LINKETへご相談ください。